美大出てません

行ったギャラリーや美術展などなどの感想とかと雑記

2…170326 こちらの◯◯はお持ち帰りになれます展

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はー本当に良かった、本当に素敵でした。多摩美の統合デザイン学科の学生さん5人組「Group Penta」による、「展示物を持ち帰れる」展示。全部素晴らしかったんだけど私が一番いいなぁと思ったのは渡辺光さんの多摩川の石。

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ポストカードの表と裏に同じ石が描いてあるんですが、展示されてる状態は下の画像が表なんです。下の状態の石(石っつーかポストカードなんだけど)がドサーって積まれてて、裏返したら上の写真なんです。

 

これがなぜ素敵かというと「持ち帰れる」というテーマにとても忠実かつ、鑑賞者の記憶が展示を補完しているからです。たくさんの川の石から気に入ったものを持ち帰るという記憶が絶対に呼び起こされ「この展示のテーマは持ち帰れるということです」だけでなく「持ち帰るという行為自体の展示」にもなっているわけです。行為を展示するってすごい難しいと思うのですが、山積みのポストカードだけでそれが表現されていました。

 

Group Penta、今後もすごく楽しみです。きっとまた素敵なものを見せてくれるんだろうなぁ……

まだ少し会期ありますので、まだご覧になってない方はぜひ!下北沢ギャラリーHANAにて、29日までです。

http://www.g-hana.jp/

20170320 ほわころちゃん原画展

代官山でえちがわのりゆきさんの原画展があったので行ってきました。

http://www.shibukei.com/phone/photoflash.php?id=5767

 

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なんでこんなかわいいものを生み出せるんですかね……

20170305多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業制作展

http://www.tamagra2017.com/

通称多摩グラ。数あるアートのなかでも特にグラフィックデザインが好きなのですが、今年も素敵でした。日本のアートの未来は明るい。これから紹介する方の作品はこちら http://www.tamagra2017.com/showcase.html でちょこっとだけ見られるようになっています。名前検索とかもできるそうなのでぜひ他の方の作品もご覧ください。

①秋保駿太 Long long year(イラストや絵本)
語彙が少なくて申し訳ないのですが「いやもうかわいすぎるでしょ」の一言です。かなり人が立ち止まってたように思えます。ミッフィーちゃん的な、なんかこう、二次元だけどころんとした飴玉のようなかわいらしさと、ギリギリ素朴じゃなくてシンプルの枠にいる絶妙なタッチがほんとに素敵。たぶんハッピーストーリーでも残酷ストーリーでもなじむ。っていうか黄色ってこんなにかわいい色だったんですね。アニメにして、ミュージックビデオとかでもよさそうだなあ。

②上田幸奈 lilli:( )note (表現に迷う…文字とグラフィック?)
仮に今回の卒制に賞が設けられていて私が審査員なら確実に金賞。見た瞬間「うわっ才能!」って感じ。図形のようなものと、さまざまなフォントで表現された文字が同じスペースにおさまっていてひとつのデザイン、という感じなんですが、見たときに自分の脳の動きというか「あ、今この文字のこういう表現が脳にこういう効果を与えた結果こう思うんだな」みたいなのが自覚できるんです。この方はすごい。おそらくだけども、音楽もお好きな方だと思います。要は歌(イメージと言語の融合体ですね)を視覚変換できてるので。脳の中に感覚器の変換機能がついている方はデザインやるしかないですよ。個人的にこういうのがもともと好きではあるんですがほんと素敵でした。意味は不明だけどちゃんと伝わる、それこそがデザインの本質です。デザインというのは言語を超えたときに勝利するものなので。

③岡田史絵 おそとランチのススメ(広告)
もうこれパンとかサンドイッチ好きにはたまらないです。私はもともとおそとランチが好きなんですが(単にすぐおなかがすくから買い食いが多いだけかもしれない)キラッキラの青空の写真に、これまたキラッキラの美しいパンやサンドイッチの写真が並べて置かれているんです。ほんとにそれだけで心が弾むし、広告って心が弾むのが一番だと思う。上から撮ったアングルというのがまた最高です。なぜなら、食べる時のアングルに一番近いから。普通食べる時って空のほうは見てないで、視線を落として地面というかパンのほう見てるじゃないですか。でもこの広告では上にあるべきものと下にあるべきものが同じ枠にあって、同じ面で見せてるんです。これは脳みその記憶スイッチ連打されますよ。2倍の強さですから。人々のおそとランチの記憶をぶわーって呼び起こす、そういう広告です。最高。

④吉岡峻 TOKYO TATTOO(写真)
江戸時代に、職業柄ものすごい面積の入れ墨を入れていた人がいたのですが、それを現代の人にほどこしたらどうなるかという写真。これはインパクト賞です。ほんとすごかった。具体的にはヴィジュアル系っぽい男性の上半身にぶわーっと文字の入れ墨が彫ってあるんです。「ペニシリン」とか「ガクト」とかね。よーく見ると同じ単語が一つとしてない。ギャルの体には「厚底ブーツ」とか「ガングロ」とか。もちろん実際はシールを貼っているだけで彫ってはいないんですが、なんていうか属性が皮膚に染み出すって逆に安心するよなって思ってしまいました。この方永遠にこの写真撮っててほしい。発想もすごいし、人間をいい意味で「対象」としか見てないような姿勢に惚れました。

松本圭太 FREE SOZAI/DON'T THINK! FEEL!(フリー素材)
「卒業制作に意味のあるものを作りたくなかった」というとんがりすぎな精神で作ったそうなのですが、いやたしかに意味はないけどすごいかわいい。ほんとにこれフリー素材なんですか? Tシャツとか普通にグラニフに置かれてても全然大丈夫だよ? という感じです。むしろすでにアパレルから声がかかっているのではと思わされるほどの無意味オシャレイラスト。ここまでのレベルならとんがってても誰にも何も言われまい。あとたぶんこの人すごいモテます。

以上です。個人的には「日本古来の文化を現代風にアレンジして~~」みたいなのがすごく多くてびっくりしました。そういう時流なのか、担当の先生にそういうのが好きな方がいるのかわからないのですが、せっかく才能があるのだから、安易にそっちに行くのはな……と思ってしまいます。本人が心からそういうデザインをやりたいと思っているならいいのですが、逃げやすい方面でもあると思うので。簡単なんです、違う時代のものを組み合わせるとか、違うジャンルのものを組み合わせるとかって。だからもう飽和状態で、それやるなら④の吉岡さんくらいのインパクトがないと、印象には残らない気がします(逆に言うと吉岡さんほんとすごい)。